COMPANY

 

会社名 株式会社ネーブル・ジャパン
代表取締役社長 濱岡正己
本社 〒515-0084 三重県松阪市日野町772番地2
電話 0598-67-7649
FAX 0598-67-6504
設立 2022年7月1日(創業2018年9月6日)
資本金 2,500万円
役員 代表取締役社長  濱岡正己
代表取締役専務 小林益久
取締役 中西勉((株)フレックスホテル)
取締役 中川健児(シティ・ホールディングス(株))
取締役:山路友美((株)三重木材産業)
取締役相談役:辻保彦(辻製油(株))
監査役 竹口作兵衞 ((株)ちくま味噌)
監査役 池田太一((株)日本不動産鑑定パートナーズ)
主な事業内容 地域創生の推進を目的とする以下のような事業を営む。
1.地域の物品に関する貿易業、売買業、仲介業並びに代理業
2.地域産業に関する商品の企画、立案、デザイン
3.地域ブランド形成に向けた戦略策定の支援
代表取締役社長 濱岡正己

代表取締役社長 濱岡正己

当社は、創業時の中心であった旧第三銀行が経営統合し、本社を四日市に移して三十三銀行となったことから、令和4年7月に会社分割し、新生ネーブル・ジャパンとして再スタートを切りました。

この2年間は、自分たちで地域をどう元気にしていくのが良いか、試行錯誤の日々でした。その結果、総合商社型の地域商社として、事業分野を特定せず、必要に応じて子会社などを設立することで、地域に雇用を作り、「松阪から日本を塗りかえる」というミッションの下、事業を展開していく方針を固めました。

今後の活動内容ですが、まず先月三重木材産業を設立しました。この会社は、日本家屋の建築業に、不燃木材の生産と最新の耐震補強技術を導入することで、火災と地震に耐えられる日本家屋の提供と歴史的な木造建築物の保存を行います。

地域の資産となる木の家や神社仏閣などを造り守っていく職人の技術を維持し、次代の職人を育てていくプラットフォームになることを目指した会社です。将来は、林業にも関わることで、地域防災や環境整備にも取り組みます。

これから設立の準備をするのは、自然食品の会社です。農薬だけでなく遺伝子組み換えや化学肥料を使って栽培された食物や添加物の入った加工食品を心配する消費者と、地元の有機農業の生産者や安全な食材を使った食品メーカーを繋ぐ会社の設立を計画しています。

この間、脱プラスチック製品・新機能木材・放射線汚染物質の飛散防止剤など、様々な分野での活用が期待できる「超越コーティング」の技術を使った商品開発に取り組んでいます。また、巨大な面振動を発生させる技術を使ったウッド・スピーカー「木音」、Sound Woodsシステムの販売も続けています。

一方、松阪市は、松阪牛のすき焼きや鳥焼き肉など、食の魅力はあるのですが、宿泊施設が物足りないという観光客の声を踏まえ、インバウンドを増やすような古民家やホテル・旅館の再生や外資系ホテルの誘致など、観光事業への参入を検討しています。

このほか、自宅で簡単にできる唾液による癌リスク検査サービス「サリバチェッカー」の販売や乳幼児がうつ伏せになって窒息する事故を予防するAIを使った「赤ちゃん見守りサービス」の普及支援など、社会にとって必要なものを提供していく予定です。

私たちの総合商社型の地域商社が地方創生の成功事例となり、このビジネスモデルが全国に広がることで、地方から日本を元気にするというのが、私たちのビジョンです。全国には、私たちより遥かに規模の大きい地方創生推進企業が生まれ始めていますので、こうしたビジョンの実現も決して夢ではなくなってきました。

「失われた30年」と言われるような長期にわたる日本経済の停滞の中で、日本の将来を悲観する見方も増えていますが、今、世界の動きを見ると、地球環境の保護や食糧問題が差し迫った課題になっています。

その中で、日本では、地球環境の保護につながる林業の再生や人の健康につながる安全な食品の提供など、人類が生き残るうえで最も大切な産業の種が地方にはあります。AIをはじめとした先端産業も、今後は環境の良い地方に拠点を移す可能性があります。

「令和を地方の時代にしたい」という創業時の想いは、日本の将来が地方にかかっていることが認識されるにつれて、実現に近づくと思います。こうした流れをさらに促進するためチャレンジを続けていきますので、引き続きご支援、ご鞭撻のほど、宜しくお願い致します。

令和6年7月1日

代表取締役専務 小林益久

代表取締役専務  小林益久

9月30日、ザロイヤルパークホテル札幌大通公園のプレスリリースに参加しました。三菱地所グループの技術が結集した国内初の高層ハイブリッド木造ホテルの開業に際し、三菱地所株式会社の吉田淳一社長が挨拶に立ち、ウッドスピーカーについても言及されました。この瞬間、三年間の努力が少しだけ報われた気がしました。

松阪で10年以上も一人で研究をしていた横濱金平さんの知財に着眼し、弊社は開業以来、ずっとサポートを続けてきました。日本アジア投資株式会社からの資金支援やINPITなどの公的支援を受けて国内外の知財を固めてから、地域材を活用した商品化に踏み切りました。社会問題(地域経済や林業の衰退、SDGs、高齢化による難聴者の増大など)を解決するために、地域材に付加価値を付けるプロジェクトは正しいと強い信念を持って、活動を続けております。

札幌のプロジェクトでは、ホテルの建材であるトドマツを使って全個室にオリジナルのトドマツスピーカー(ウッドデザイン賞2021を受賞)をご提供し、外装材であるカラマツを使って巨大なウッドスーカーを北海道の木材業者と一緒に製作しました。新たな仲間が出来ましたが、他の地域でも横展開できるビジネスモデルだと確信しました。

新型コロナウイルスにより、経済偏重から環境問題にも真剣に取り組む姿勢が官民で顕著になってきました。グローバルな大きな潮流の変化は、ビジネスチャンスでもあります。日本も「2050年カーボンニュートラル」の目標を掲げ、脱炭素社会の実現に本腰を入れ始めました。来年度からは12品目のプラスティック製品の削減も始まります。

実際、木材需要の高まりからウッドショックが起きておりますが、脱プラも加速していくと考えております。弊社では、横濱金平さんの知財の事業化を通じて岩宮陽子さんの優れた知財の存在を知り、今後この優れた知財を活用し、脱プラを推進したいと考えています。

「時代の変化はチャンス」だと捉えており、SDGs、脱炭素、脱プラ、木材価値の再評価などは、地方経済にとっては追い風です。

「奢侈(しゃし)禁止令」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?贅沢(奢侈)を禁止して、倹約を推奨・強制するための法令・命令です。1628年に徳川幕府は農民に対して「木綿」と「麻」以外の着物を着ることを禁止しました。絹を贅沢品として、使用禁止をしたのです。

この絹禁止令の中で、松阪商人は松阪木綿というブランドを作り上げ、繁栄しました。
先人たちの鋭い眼力に学び、日本のヘソ(ネーブル)である松阪から「志」を高く持って挑戦を続けますので、皆様方からの力強いご協力と一層のご指導を心よりお願い申し上げます。

令和3年10月29日

2008年に人口がピークを打ち、減少に転じております。さらに、どの国でも経験したことがない未曾有の急速な高齢化が日本を襲っております。「人口減」、「高齢化」という2艘の黒船の存在が日本に変革を迫っております。2艘の黒船は、都市より地方の方がはるかに大きい存在です。危機感が大きい場所から変革は始まるので、時代の転換点に地方に身を置きたいと願っておりました。そんなときに松阪市副市長公募を偶然に知り、第2の人生の挑戦が始まりました。縁もゆかりも無い松阪に来て、9年の月日が流れました。

松阪牛の知識しかなかった私は、驚きの連続でした。松阪は多くの偉人を輩出しています。ほんの一部ですが、三井家(のちの三井財閥)の家祖である三井高利(1622~1694)、国学の四大人の一人である本居宣長(1730~1801)、ファクシミリを実用化した丹羽保次郎(1893~1975)、イノベーションの父であるシュムペーターの弟子である東畑精一(1899~1983)、社会福祉に貢献した原田二郎(1849~1930)、チェーンストア理論を導入した渥美俊一(1926~2010)など時代の先駆者たちです。松阪は「商売の聖地」であり、「社会福祉の聖地」であり、「国学の聖地」でもあります。

かつて、外資系証券のチーフ債券ストラテジストとして世界中を飛び回り、大投資家と議論しておりました(当時、デフレは日本だけの固有の病気ではないと主張をしておりました)。ICTの急速な発展により、合理的な行動をする賢明な海外の投資家は拠点を大都市の一等地にある高層ビルの最上階から自然豊かな郊外へと移しておりました。日本でもICTやAIなどの技術革新により地方のハンディキャップは小さくなってきております。大都市圏だけに頼り過ぎる経済は脆弱です。「令和」は地方が頑張り、日本経済全体を底上げさせる時代だと感じております。地方に埋もれた技術、伝統文化、食などを見出し、新しい付加価値をつけることにより、磨き上げていきたいと思います。

8年間の地方行政の経験は、貴重な財産になっております。さまざまな業態の刺激的な方々と出会えたことが、大きな喜びでした。民間資金で松阪から地域創生に挑戦したいとの強い思いに共鳴して頂き、今回、「株式会社ネーブル・ジャパン」が誕生しました。多くの人に支えられて、第一歩を踏み出すことが出来たことを感謝申し上げます。松阪から世界を目指して挑戦し続けたいと考えております。

令和元年5月1日